題材名「私の届けたいメッセージ」
切り絵と切りおこし(ポップアップカード)の合わせ技です。
体験版
生徒は、現在、誰にどんな思いを伝えたいのか、そして、それを象徴するコトバを考えています。
以前から、文字をモチーフにした切り絵は色々な主題で取り組んできましたが、
言葉=思いを伝える際に、意味に内容だけでなく受け取り手の「ひらく」という操作が加わること、
いつも目の届くところにちょこんと置いて眺めてもらえるように立体化することで、
より魅力的なメッセージになれば素敵だなと考えています。
今回の題材のポイントは、
①「切り絵・切り起こし」という基本的な表現方法の魅力を感じ取りそのコツを身につけ、表現に生かすこと。
②もう一つは、文字のデザインする意味を理解しながら、先の技法に適した下絵を考えるということ
です。
今回の授業では、まず、えどる(【絵取る】 一度書いた文字や絵の上をさらに なぞって整える。また、そっくり写す。と辞書にありました。)なぞる、切る、折る、という技法体験から入ることにしました。指導者が用意した下絵を好きな色画用紙を選んで、この表現の面白さコツを体験させます。
これまでも、切り絵関連のエントリーで述べてきましたが、生徒は切り絵が大好きです。下絵の難易度を変えた下絵を数種類準備するだけで、おおむねの生徒が関心意欲をもって取り組めます。
ただ、これで終わっては作業なので、ここはあくまでも体験ということで、ウォーミングアップしながら、自分の表現へのモチベーションを高めさせる大切な場面と位置づけています。
で、これまでは、一枚モノによる制作でしたが、今回は、ここに、②文字の形を創意工夫する以外に
色の組み合わせ、重ね、並びなど構成の要素を加えることにしました。
こうすることで、②の際、独創的な発想構想が保障出来るようになるものと思われます。
たとえば、「あ・り・が・と・う」を一枚一枚に表現してこのように屏風のようにジャバラに並べつなげることも生徒には紹介しています。